立山登山 ―後編―
「とても眠れそうにないなぁ」
・・・・・普段、夜更かしの娘がつぶやきました。
しかし、なんのなんの、10分と経たないうちにスヤスヤ寝息が聞こえてきました。
やはり疲れていたようです。(笑)
夜半、3時近く・・・・目覚ましが鳴る前に目が覚めました。
期待いっぱいで外を観察・・・・・・・が、
残念!あたりは暗い雲に覆われています。
(とにかく一度、雄山を見て来よう)
玄関から外へ出た瞬間、ガタガタガタッ!ビュオォーーーー!
「キャーッ!」
・・・・・・・・突風のような風に身体が吹き飛ばされそうになりました。
気温は3~4℃と言ったところ?
(体感温度はさらに低いと思われる)
目の前を見上げると、昨日は穏やかで優しい表情だった雄山は
闇夜の中、まるで怒っているかのように威圧的で〝恐怖〝すら感じました。
「〇〇〇ちゃん、風がスゴイよ、登るのは止めよう」
・・・・・・・・睡魔のほうが勝っている娘はあっさり承諾。
朝まで身体を休めるコトにする。
早朝5:00、目を覚ますとあたりは既に明るく、
風はかなり治まっており、視界も回復の兆し。
(雄山へ登っている人もチラホラ)
目を覚ました娘と話し合い、5:20、雄山への登山開始。
早朝の運動(しかも空腹)には、なかなかハード。(~_~;)
でも我慢!
山々は徐々に霧のベールを脱ぎ、
朝の光を受けて薄ピンク色に染まった優美な姿を見せてくれる。
それに
「お母さん、大丈夫?」と、何度も声をかけてくれる愛娘の優しさよ。
頬にあたる風はかなり冷たいけれど、心はポッカポカ。(笑)
6時20分、約1時間で雄山山頂へ到着!
まずは「雄山神社峰本社」に参拝。(有料)
家内安全、実家の両親の健康・・・・・、
そして・・・・・・今回、一番此処へ来たかった理由。
3人の子供たちが大変お世話になった珠算学校のU先生と
大好きな親戚の君子おばちゃんの病気の平癒を祈願。
神主さんの御祈祷⇒御払い⇒そして、御神酒を戴く。
娘、標高 3003mで まさかの〝初、日本酒体験!〝
「っあほぉお~~~ー.+:。 オオォヾ(◎∀◎)ノォォッ 。:+.★☆
・・・・・・・はぁ~~っ、日本酒ってこんな味なんだぁ・・・・ハハッ♪」
(おもろいやっちゃ)
昨晩、同じ山小屋へ泊まった東京からの皆さまと一緒になり、
楽しいガイドさんと再会。
(名刺も頂いちゃいました!)
※この出会いが凄い出会いと、後々判明。(次回おまけにて)
縦走する一向に別れを告げ、私達は下山。(約1時間)
8:20、一の越山荘到着(朝食を頂く)。
娘と話し合い、お天気が回復してきたので、
浄土山を縦走し、室堂平へ下りるコトにする。
9:00出発、最初は比較的なだらかな稜線が続く・・・・・・・・
鋭くとがった「龍王岳」を左手に見ながらゴツゴツした道を登ってゆくと、
右手奥に富山県が誇る名峰〝剱岳〝が、徐々にその勇壮な姿を見せてくれる。
(昔、主人が登山口である馬場島へ連れて行ってくれたコトがあったなぁ)
今思い出しても、早月川にかかる橋から見上げた、圧倒的な迫力ある雄姿は
まさしく〝岩と雪の殿堂〝と呼ばれるにふさわしいものでした。
小説家(随筆家)でもあり、登山家でもあった深田久弥が
著名な山岳随筆『日本百名山』で
「北アルプスの南の重鎮を穂高とすれば、北の俊英は剱岳であろう」と、
敬意を表しています。
しばらく歩き、話に聞いていた「富山大学立山研究所」の横を過ぎ、
浄土山北峰2,831m到着。
コースを外れ少し歩くと、視界がさらに開ける。
剱岳は勿論、360度、ぐるりと見渡せる素晴らしい景観。
「すごーい!きれいやね・・・・・」
「最高の日になったね」
顔を見合わせてニンマリ。
※素晴らしい景色はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=6TBypfBaXQo&feature=em-upload_owner
https://www.youtube.com/watch?v=HFkxFpl0p5A&feature=em-upload_owner
すぐには立ち去り難く、しばし〝この瞬間〝を堪能。
・・・・・・・が、お次は今日一番の注意箇所!
浄土山からの急峻なガレ場の下降。
「うわぁー、膝がブルブルするー」と、ビビる娘。(@_@)
私はと、・・・・・意外に大丈夫。(エヘン!)
しかし、無事に下りてから見上げると
「こんなに急なところ、よく無事に下りてきたね」と、感慨深い。
(勿論、山歩きの達人たちからすれば、オチャノコサイサイなのですが・・・・)
急斜面の階段を下りてくると
〝だんだん室堂ターミナル〝が間近に迫って来る〝・・・・・・イコール
今回の登山のゴールが近づいています。
12:20、室堂ターミナル到着!
残念ながら御来光を見るコトは叶わなかったけれど、
娘と二人、とても楽しい立山登山でした。
何度も訪れている立山ですが、今回が一番楽しかったかもしれない。
「みくりが池山荘(温泉)」で汗を流し、カツカレーを食べ、
3:00 室堂発→美女平行きのバスに乗る。
夕方6:30過ぎ、自宅へ到着。
「はぁ~、楽しかったけど疲れたぁ・・・・・・」
娘「おかぁさーん、今度は別の山へ行きたいねー」(^O^)/
私「・・・・・・・おいおい」 (~_~;)
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