セバスチャン
とある夕刻、富山市から帰宅する長男から、
「白川郷まで行きたいという外人さんを乗せたんだけど、
家へ連れて行ってもいいかな?」と、電話がありました。
「が、外人さん !?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
しばし躊躇しましたが・・・・・・・
〝さして英語が堪能でも無い息子とコミュニケーションがとれた〝
イコール〝何とかなるでしょう〝
・・・・・・・という考えが一瞬で頭を巡り、
「OK!連れておいでー!」と即答。
しばらくすると眼鏡をかけた真面目そうな外国人の青年が
我が家へ到着しました。
車から降りるやいなや
「スミマセン、コンニチワ」と、ペコリと頭を下げる。
彼の名前は Bas Huizinga 通称「セバスチャン」。
オランダ生まれのスイス育ち、
以前、獨協大学(埼玉県草加市)へ留学していた折、
すっかり日本の魅力にとりつかれ、
現在籍をおいている、
スイス※バーゼル大学の長期休暇を利用して再度やって来たとのコト。
大きなザックに寝袋を詰め、殆ど無銭旅行で、
6月6日から7月13日まで、あちこちを周る予定とのコト。(度胸あるなぁ)
東京~奈良~京都~金沢を巡り、
白川郷へ行こうとヒッチハイクで誰かに乗せてもらったところ、
富山市まで行ってしまい、方向違いに気づいて途中下車。
段ボールにマジックで
「白川郷方面」と書いたボードを掲げて立っていたらしいのですが、
2時間以上誰も止まってくれず・・・・・・・、
日は暮れてくるし、疲れてくるし、お腹は空くし・・・・・・・・、
途方に暮れていたところ、
偶然パーキングに立ち寄った息子に声をかけたらしい。
当日は仕事も終わり、ちょうどビーフシユーが残っていたので、
早速、オムライス、サラダ、海老フライをこしらえました。
(海老以外の魚介類は苦手らしい)
「オイシイデス、アリガトゴザイマス」と、ペロリとたいらげてくれました。
かなり日本語は堪能で、まあまあ意思疎通が出来る・・・・・・・が、
ふと思いつき、主人の親友で英語が得意なH・真人さんをお呼びする。
さすが真人さん!
流ちょうな英語で会話を盛り上げてくれました。
セバスチャンは片言を含めれば、
オランダ語、ドイツ語、イタリア語、少しのフランス語、
そして片言の日本語を話せるそうです。(ス、スゴイ!)
温泉に行ってみたいと言うので、主人と息子が
近くの福光医王山温泉「ぬく森の郷」へ連れて行きました。
(広い露天の岩風呂に満足していたようです)
翌朝、ゆっくりと朝食をすませてから、
主人が途中まで送って行くコトに・・・・・・・・。
私はサンドイッチをこしらえ、出発する彼に手渡しました。
ちょっと驚き、少し申し訳ない表情をしながら
「アリガトゴザイマス」と笑顔を見せ、
「スイス、アソビニキテ、クダサイ」と、言ってくれました。
主人は城端の曳山会館を案内し、
(現在工事中で閉館だったのですが、事情を話すと入れてくれたそうです)
その後、ヒッチハイクで車を停め、
白川方面へ向かうのを確認してから帰ってきたそうです。
・・・・・・・・・車の中からずっと手を振ってくれたそうです。(笑)
数日後、セバスチャンからメールが届きました。
サンドイッチのお礼、そして今は高山にいると知らせてくれました。
「長野も行きたい、松本も行きたい」と、話していました。
サル?も見に行くそうです。(何処へ??)、
うふふ、毎日がワクワクドキドキ♥、楽しいんだろうなぁ~♪
セバスチャン、出会えて嬉しかった。
Let's meet again someday.
Enjoy the trip.
※バーゼル大学(独:Universität
Basel)は
1460年に創立されたスイス最古の大学。
ドイツ・フランスとの国境に近いバーゼルにある。
哲学者のニーチェ、ヤスパース、心理学者のユング、
詩人のブラントなどが教鞭をとっていた。
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