焼岳からの退散
先日の山の日は朝寝坊をしてしまい、
「焼岳」を「立山」へと変更した私達ですが、
どうしても焼岳を諦めきれない娘にほだされ、
一昨日、日帰りで焼岳登山へと出掛けました。
朝、4時。
「おかあさぁ~ん、準備出来たよー♪」
(いつもは朝寝坊のくせに気合が入るとスゴイ!)
・・・・・・・・と、いうコトで早朝4時半、上高地へと出発。
焼岳への登山ルートはいくつかありますが、
例年、クマの出没が相次いでいるようなので、
たぶん登山者が多いであろう、上高地(帝国ホテル)からのルートに決定。
早朝とあってアッという間に〝さわんど〝へ到着。
8時前には「焼岳」へ向かって歩きはじめました
帝国ホテルから少し林道を進み「田代橋」を渡ります.
川のせせらぎの音が何とも言えず、心地いい・・・・・。
「上高地へ来たんだねー」
「うん、頑張って登ろうねー!」
残念ながら私達の予想を裏切り、
焼岳へと向かう登山者はあまりいない様子・・・・・。
指標の横にある〝クマに注意〝の看板がやたらと目に留まる。(^_^;)
「とにかく鈴を鳴らしながら賑やかに行こう」
チリン、チリン、チリン・・・・・♫
実家の父がプレゼントしてくれたクマ鈴は、
歩く度、大そう涼やかな音色を周囲に放ちます。
山頂は雲に覆われていますが、
お昼頃には晴れの予報を信じましょう。
(充実感に包まれながら、おにぎりを頬張る瞬間を想像しつつ・・・・)
歩きやすい平たんな道はやがて湿地帯へ・・・・・
(上高地はとても水が豊富)
やがて、腰の高さまで生い茂る笹原がどこまでも広がる林道へと続きます。
途中ロープがあったりハシゴがあったり、
倒れている巨木を乗り越えたり・・・・・なかなかスリリング!
汗を拭き拭き、ドンドン高度を上げてゆきます。
(上高地の標高は1500mなので、
約1000mの標高差を登ることになります)
歩きはじめて2時間程経った時、
上から若い男性が下りてきました。
「おー、人だぁ」(何か嬉しい)
しかし・・・・・その男性は驚愕の事実を私達に告げました。
「あのね、ここから10分程登ったハシゴの横にクマがいました。
成獣だと思います。手を叩いても逃げませんでした。
気を付けて行って下さい。怖かったです・・・・・・」
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ヒエエエエェェーーー!! w(゚ロ゚;w(゚ロ゚)w;゚ロ゚)w )))))ーーー!!★☆☆!!!!!!!
まさかの事態に凍りつく娘。
「どうする?」の問いかけに
「怖い・・・・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
はい、勿論私もデス!
私達は躊躇なく登山を諦め、来た道を引き返すコトに決めました。
近年、ホテルや山小屋等のゴミ管理が行き届くようになり、
生ゴミに餌付いて問題を起こすクマはほとんどいなくなったと聞いており、
まあ鈴も付けているし・・・・・・
おそらくはクマの方が退散してくれるとは思うものの
〝登山道のすぐ傍ら〝
〝手を叩いても逃げない〝
・・・・・・と聞いてしまった以上、
未来ある娘を連れて先へ進む事は出来ませんでした。
上高地は、国立公園特別保護地区、国設鳥獣保護区、
特別名称、特別天然記念物に指定されています。
豊かな大自然の中、クマをはじめとする沢山の野生動物は、
大昔から上高地の山々に生息しています。
私達人間は彼らの生息域に勝手に道を作り、
雄大な景色のおすそ分けを頂いているに過ぎません。
こんな体験は初めてでしたが、色々考えさせられる貴重な経験でした。
急きょ、帝国ホテル~河童橋~明神池へと
上高地トレッキングに予定を変更。
焼岳山頂でおにぎりを頬張るコトは次回?(あるかな?)
・・・・・・・となりましたが、
清流「梓川」に添って歩く道のりは至福のひと時でした。
それにしても・・・・・・あの時、かの人(男性)が下りて来てくれなかったら・・・・・
そう考えると今も身の縮む思いです。
どこの何方か分かりませんが、感謝、感謝。
ありがとうございました。
忘れられない1日でした。
あー、無事でヨカッタ。(#^.^#)
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