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2016年10月11日 (火)

憧れの地、「涸沢」

私は何故か?幼い頃から山への憧れがあり、

山に関するドキュメンタリーTV、映画や本を読むのが好きでした。

17歳の頃、初めて井上靖の「氷壁」を読み、

以後しばらく、どっぷりと井上文学のファンになりました。

 

「氷壁」は前穂高で実際に発生した事件を題材として扱った小説。

切れるはずのないザイルが切れ、登山中に死亡した友人の死を、

主人公の魚津恭太を中心に、

恋愛や人間模様を織り交ぜながら描かれた、ドラマチックな物語。

文中には、上高地、梓川、徳沢、涸沢、等々・・・・

耳に馴染のある地名や名称が沢山出てきます。

 

魚津恭太の不器用な恋を、まだ高校生だった若かりし私は、

初恋にも似た想いで彼に寄り添いながら読み進みました。

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そしていつからか・・・・

「穂高の山々はプロフェッショナルな登山家のみが足を踏み入れてよい場所」

「※モルゲンロートが神がかり的に美しい涸沢は、素人は行けない聖地」

・・・・・・・と長らく勝手に思い込んでおりました。(^^

 

※モルゲンロート・・・・山に朝日が当たって赤く染まること

 

上高地はさして遠い場所でも無いのに

商売や子育てをしている間に数十年が経過・・・・・・

知らずしらずに歳を重ねてしまいましたが、

〝涸沢までならば、頑張れば私でも行ける〝と、最近ようやく知りました。

・・・・・・と言うコトで、すっかり前置きが長くなりましたが、

今回、ずっと憧れていた夢を叶えるべく、

娘と「涸沢」へ出掛ける計画を立てました。

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早朝4時半、自宅を出発。

最近は道路事情が良く、あっと言う間に〝さわんど〝へ到着。

毎度お世話になっているアルピコ交通に車を停め、タクシーで上高地入り。

今朝はラッキーな事に、

朝もやの大正池に穂高連峰が映り込む絶景が私達を出迎えてくれました。

「うーん!テンションあがります~♪

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6時45分、梓川にかかる河童橋を渡り登山開始。

平たんで、綺麗に整備された道はとても歩きやすく、

娘とお喋りをしながら、約2時間で「徳沢園」到着。

 

穂高の山々が徐々に左前方に迫って来て迫力を感じる一方、

山中は先日の台風の爪痕が随所に生々しく残り、

多くの木々が倒れていました。

残念ながら色づいた葉っぱは吹き飛ばされてしまったのでしょう・・・・・・。

紅葉狩りにはちょっと寂しい感じです。

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上高地バスターミナル~徳沢~横尾までは約11キロ。

予定どおり、約3時間で到着。

 

お昼も近くなり、横尾山荘で名物のラーメンを娘と半分っこ。

「うーん、予想を上回る美味しさ!」

心配していた私の体調もナントカ頑張れそうな感じ・・・・・

(毎年秋から始まるアレルギー鼻炎がひどいのデス(~_~;) しかし!

お天気もいいし、これは行くしかないでしょう!

「お母さん、無理せずにゆっくり、ゆっくりね」

時折言葉をかけてくれながら、

後ろからそっとザックを持ち上げてくれる優しさよ。

ウルウル・・・・

(こんなに優しい娘なのに何故?たくましい山ボーイの彼が出来ないのでしょう?)

 

やがて左手にロッククライミングの名所"屏風岩"が迫力ある姿を現します。

「ひゃ~~!あんなスゴイ絶壁を登る人がいるなんて信じられないね~!」

人影を探すが、今日はいない感じ。

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平坦だった道のりは、徐々に山歩きらしい岩場の登りになって来ます。

登山客も多いし、本日熊鈴は用無しでしょう。(笑)

「本谷橋」を過ぎ、さらに高度を稼いでゆきます。

徐々に変わってゆく山の景色・・・・・・

谷あいの道からは対岸の山々が見え、森林限界となり低木に変わってゆきます。

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「あっ、お母さん、あそこ!」

娘の声に促されるままに上を見ると・・・・・

涸沢ヒュッテと思しき建物の屋根が!

「やったー!」・・・・・・と思いきや、見えてからが意外に長い!

 

午後2時45分、「涸沢」へ到着。(娘とハイタッチ!)

7時45分に上高地バスターミナルを出発してから約7時間、

途中何度か休憩を挟みながら、標高差800メートル距離16キロを歩きました。

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長年憧れて来た景色が目の前に広がります。

言葉に出来ない素晴らしい眺めです。

号泣するのではないかしら?と思っておりましたが、

実際はふわりと夢の中に漂っているかのような、不思議な感覚に包まれていました。

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氷河が山を削り、この美しいカールを作ったのは

どれくらい前の事なのでしょう?

いつもながら雄大な山々の懐に身を置くと、

ちっぽけな自分に気づかされ、

ちっちゃなコトで悩んでいる私を、

山が、空が、風が、木々が・・・・・・叱咤激励してくれます。

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来て良かった。

来られて良かった。

残念ながら翌日は雨となり、パノラマコースを歩くコトも

モルゲンロートを見ることも叶いませんでしたが、

一生忘れられない登山となりました。

私一人では来ることは出来ませんでした。

心から娘に感謝。

ありがとう。

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息を飲むほど美しい
「涸沢カール 紅葉モルゲンロート」の動画はこちら

https://www.youtube.com/watch?v=ViHq6Cj13k0

 

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